銚子スポーツタウンが2018年に設立されたのと、ほぼ同じ時期に、還暦野球チームも立ち上がりました。
これも小倉スポーツタウン社長の発案で、「少年少女だけでなく、高齢者にも野球を通じてスポーツを楽しんでもらいたい」という思いから始まったものです。
第一次募集で集まった応募者は、60歳前後の6名。
しかも全員が野球未経験者でした。
「少年時代、本当は野球をやりたかった――」
そんな思いを胸に秘めながら、さまざまな理由で野球ができなかった方々ばかりでした。
そこで最初に始めたのは、
まさに“初歩の初歩”からでした。
内心、「これはえらいことになったぞ」と思いました。
長年コーチを務めてきましたが、ここまでゼロから教える経験は初めてだったからです。
しかし、皆さんは毎週日曜日の練習を欠かさず、目を輝かせながら熱心に取り組んでくれました。
その姿を見るうちに、私自身も次第に情熱が入り、指導にも力が入っていったのです。
野球の基本はキャッチボールです。
10メートル、20メートルと距離を伸ばしながら、最初はまともに投げられなかったボールが、徐々に相手へ届くようになっていきました。
ゴロ捕球も、下から緩いボールを投げては繰り返し練習。
まさに「習うより慣れろ」です。
日を追うごとに上達し、自分自身で成長を実感できるようになると、やる気はさらに高まります。
そして次第に、野球の楽しさが分かるようになっていったのです。
しかし、もう一つ大きな問題がありました。
それは――野球のルールを覚えることです。
野球は他のスポーツと比べてもルールが複雑で、覚えるには相当な時間がかかります。
そこで近隣の還暦野球チームにお願いし、試合を重ねながら少しずつルールを学んでいきました。
何事も、指導には「我慢」「根気」「情熱」が必要です。
私は皆さんに、
「皆さんの“伸びしろ”は無限ですよ!」
と、おだてながら、褒めながら(笑)、指導を続けました。
成長していく姿を見るのは、まさに指導者冥利に尽きるものでした。
80歳を過ぎ、体調を崩して退部された1名を除き、現在も5名の皆さんが、はつらつとプレーを続けています。
その噂を聞き、次第に部員も増えていきました。
試合ができるまでになると、小倉社長は近隣の還暦野球チームに声を掛け、「黒潮野球リーグ」を立ち上げました。
ところが――
まだチーム名がありません。
チーム名を決めるだけでも、ひと騒動でした。
さて、どんなチーム名になったのでしょうか。